2009
食材の入荷状況をはじめ、日常の中、旅先等で見聞きした出来事を紹介していくページです。

21年1月                  
 

あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

  

     年明け、始めはワインの御紹介。
       
     本坊酒造信州ファクトリーの
     「信州駒ヶ原ヤマソーヴィニオン長期樽熟成2005」
     
     中央アルプス駒ケ岳山麓東斜面に位置する
     宮田村で栽培された
     「ヤマソーヴィニオン」(自生種の山葡萄とカベルネ・
     ソーヴィニオンの交配品種)から造られる。
     早飲みタイプの「紫輝ヤマソーヴィニオン」の長期熟成品で
     原産地呼称認定をうけるワインです。

     カベルネのアロマを持ち、山葡萄の野生的で郷愁を
     そそる風味。
     樽熟に由来する複雑な香りと力強いふくらみが広がる。
        
     当店の様な和風の魚料理にも不思議と合う一本です。
       
     限定本数1154本のうちの数本があるだけなので
     興味のある方はお早めに
            

 21年1月                  
 まだ一月というのに、
 小田原で「ホタルイカ」がとれた。
 今年の春は早いのか?
 温暖化の影響か?
 
 
   

      ホウボウも山の様に獲れた。
      競りに時間もかなり長引くほどに魚が多い。
     
       

北海道からは見事なニシン。
酢〆にしよう。

数の子はどうしようか?
 
   
    小笠原からは「ばらはた」
    あまり、市場でみかけることのない魚。
    ほかの羽太のようにはいかないが
    それでも食味はいい。

    小笠原や鹿児島、沖縄ではよく食べられるが、
    かなり南方(日本じゃないとこ)に生息するものは
    シガデラ毒をもった個体もいるらしい。

21年2月                  
小田原産活〆「鮟鱇」

今年は例年よりはやく値が下がった。
需要と供給のバランス。
決して、ものが悪いわけじゃあない。
相模湾の鮟鱇の旬はこれから。
今朝、小田原早川港で水揚げされたもので
競りの後、〆たもの。

21年2月                  
小田原産「真鰯」

この時期にこれだけ脂のある大羽鰯も珍しい
しかも、鱗びっしりついたこの鮮度。
なかなか、お目にかかれない。
釣りでもしないと見れないね。
 

21年2月                  
野鳥「ひよどり」

伊豆山のみかん畑で空気銃で捕らえた
「ひよどり」です。
今年はおおきな群れの渡りがなく
お願いしている猟師さんも苦戦したそうです。
写真のみかんは廃園となったみかん畑のもので、
見てくれは悪いが、たいへん味が濃い。
これを食べている「ひよどり」
砂肝の中にみかんの皮がびっしり。おしりに脂を蓄えている。

数に限りあり。羽をとるのに時間が必要。
ご要望の際は、必ず予約をお願いします。
 

21年2月                  
浜名湖産 天然浅利

まだ、2月なのにこの身入り。
しつこいようだが、今年の春は近いな。
   


     例年、浜名湖の浅利の身入りの好さは
     江戸前と比べても、1ヶ月ほど早いが
     今年はもうこんな状態。
 
     でも、江戸前の浅利は今のところ全然だめみたい
     ニュースにもなってたけど、
     一月の終わり頃には、三浦半島でホッケが獲れるし
     ホタルイカが浅瀬まできてるし、
     なんか変だよね、今年は。
     寒流、黒潮の流れ方の異変で水温の変化も
     激しいみたいだし。
  

 21年3月                  
  やっと、江戸前のコハダが入荷。
  築地価格の半値で買えた。
  年々、値が高くなる江戸前コハダ。
 
 
   
       鹿児島からは、早掘り筍
       これも、やっと値が落ち着いた。
       
       小田原港でも、真鯛が入りだす。
       やっと、海は春という感じ。
       これから、いっきに魚種、漁獲量も増える。
       


こちらの写真は、獲れたてのエボダイ
正式にはイボダイだが
関東の市場では、エボダイ。
干物が一般的だが、酢〆にすると
大変美味。刺身もうまい。
もちろん、この鮮度だからこそ。
余談だが、近年この魚も減少し今では高級魚。
なので、観光地などで売られる
干物のほとんどは、大西洋でとれる
別種の魚シズ(バターフィッシュ)。
魚の世界はそんなのばかり。悲しいね。
せめて、うちの店は本物をお届けします。

  21年3月                  
   先日、春ちょっと前の富士山ヴューツーリング。
   
   道志街道経由でまず山中湖。
   三国峠に向かう途中で写真をぱちり。
   この辺りはまだ路肩に雪が残り寒い。
   富士山も山梨側は雪が多い。
   
   

  
 

その後、御殿場、沼津経由で大瀬崎

昔からここからの富士の景観が気に入っている。
今回は、なかなか晴れず曇り空。

ここは、ダイビングのスポットとしても有名で
写真にもダイバーの影が。

でもこの季節、なんだか寂しい。



      大瀬崎からの帰り、名残に富士と
      バイクの写真をとる。
      
      日が暮れると急激に温度が下がる。

      寒さと戦いながら、家路に着く。

      ちょっと、まだ早かったな。春のツーリング。

   

21年3月                  
○○の釜揚げしらす

禁漁のはずなのに何故かある。
違う名前ででてたりする。                       
・・・・「鮎」

21年4月                  
新潟産「天然、ウドの芽」入荷

今年も始まります、天ぷらシーズン。
その他、樹海の天然椎茸、秋田から天然タラの芽。
                      

21年4月                  
小田原産「シラガ」

太刀魚の幼魚です。
成魚もお刺身、焼き物、煮つけとなんでもおいしい魚だが
このサイズもばかにできない。
から揚げがうまい。
普通にある様でなかなかない。漁師町は別だけど。
                      

21年5月                  
小田原産「鱧」

新緑が眩しい季節になりました。
山菜も終わりが近づき、これからはこいつの季節
梅雨を飲んでおいしくなるといわれる鱧
今年はちょっとはやい。                      

        ごらんの様に〆てからもしばらくは暴れまわる鱧
        かなり獰猛です
        今朝、小田原の福浦でとれた地物。活きがいい。
        生簀に生かしこまれた元気のないやつとはわけが違う。
        まして一般的にでまわっている中国産とは比べるまでもない
     
        天然ウナギも随時、入荷中。長良川河口付近から。
     
        鱧も鰻も自然相手、いつもあるとはかぎらないので
        電話でご確認を。
        ご要望の方は、ご予約の際、お申し付けください。

     

21年6月                  
小田原産「クロシビカマス」

まっ黒いちょっと不気味な姿から想像つかないほど美味。
小田原では「スミヤキ(炭焼き)」と呼ばれる。
和歌山では「ヨロリ」。その他地方で呼び名は様々。
こんな姿で小骨が多いためか全国的に流通量は非常に少なく
漁港付近の地元で消費されるので知名度は低い。
しかし、紀州と相模では人気があり、特に小田原では珍重される。
煮つけにすると旨い。
大きいものは、骨をさけて刺身にすると(無駄が出るが)
これまた旨い。
                      

21年6月                  
北海道苫小牧産「マツカワカレイ}

漁獲量少なく超高級魚
写真の個体は近種の「ホシガレイ」(此方も高級魚)に似てるが
マツカワだな。
某市場の仲卸人がこのカレイを知らず、安く買うことが出来た。
そんなことがあるんだね。
普段はなかなかお出しすることが出来ないこの鰈、
食べられた方はかなりラッキー
                      

21年7月                  
「オレンヂエッグ」

まったく新しいタイプのトマト。
まだ千葉の二軒の農家でしか作られていないらしい。
非常に糖度が高く独特な風味がある。
フルーツトマトでもなく、もはやトマトじゃあないな。
これから間違いなく話題になるな。
                      

  21年7月                  
 やっと、調理師学校の講師勤務も夏休みに入り
 久しぶりの休日。
 
 やってきました西沢渓谷。
 この渓谷は山梨県笛吹川源流の広瀬湖のさらに上流にある渓谷
 


   ここは渓流にそってトレッキングコースが
   整備され、約4時間かけての周遊で
   いろんな滝を見ることができ、
   本格的な沢登りをしなくても自然を堪能
   できます。

   右の写真は「竜神の滝」
   遠くからの写真ですがもちろんすぐ近くまで
   いくことができます。

   



   



こちらは「三重の滝」 
雨続きの為、水量も豊富。

はぁ〜癒される。

登山道入り口付近のお店でおばちゃんに
作ってもらった山菜弁当でも食べるか。


   
    
    生憎、この日も雨交じりの天気。
    雲行きが怪しいので早めに切り上げるかな。
    
    この奥に現われる
    「七ツ釜五段の滝」は次回のお楽しみ。

    温泉浸かって帰ろっと。

21年8月                  
「緑竹」(りょくちく)

熊本八代から。
あまり見かけない筍でしょう。
収穫量の少ない夏の筍なんですよ。
梨のような歯ざわりであくがほとんどなく刺身でも食べられる。
天ぷらでお出しします。
                      

  21年8月                  
  
   今年も行ってきました。シュノーケリング。
   西伊豆浮島海岸。
   心配していた雨は止み、薄日が差す。
   
   しかし、台風の影響か?
   

  


ご覧のように海は大時化。
チャレンジするもシュノーケリングというよりも
ボディサーフィン。
海底も洗われ透明度非常に悪い。
もちろん、魚も何処かへ非難。
岩場の穴という穴にウニも隠れている。




あきらめました。

そして、BBQ。こんな感じ。

たまにはこんな年もあるさ。

  21年8月                  
 夏休みを頂きちょっとそこまで・・・と
 
 行ってきました。
 「飛騨、美濃道中膝栗毛」
 しばらく戯言のお付き合いを。
 
 暑い時期は、どうしても山間部をめざしてしまう。
 まずは、以前も紹介した奈川渡ダム。
 まぁ高い。何度来てもでかい。
 上高地の大正池の水もこのダムに流れ込む。
 


 その後、野麦峠にある旨いチーズをつくる
 という小さな牧場を目指すが
 残念ながらお休み。

 気を取り直して野麦峠越え。
 
 ちょっと天気も怪しいが、
 はい、着きました、飛騨高山。
 お盆明けだから、結構静か。
 でも、外国人は多い。

 精進料理ベースの地元料理を
 頂きました。
 飛騨牛もちょっとだけ。

   



   



此処まで来たら寄りたくなります。
世界遺産「白川郷」

世界遺産といっても
20年程前にきたときよりも
確実に観光地化は進んでいます。
しかし、他の観光地に比べれば
その歩みはゆったり。

長い間、囲炉裏に燻された
合掌造りの建物内は
その歴史を物語ります。


一路、庄川上流へ。

白川街道を南下すると見えてきました。
すごい迫力です。
堤高131メートルのロックフィルダム
「御母衣(みほろ)ダム}

1961年完成当時、「20世紀のピラミッド」と
称せられていたらしい。
上から見ても納得。
     
貯水量もすごい。人造湖の表面積は日本第三位。
でも、治水の目的はなく、もっぱら水力発電用。
あらためてすごいね水の国、日本。
   
   そして、飛騨と美濃の国境、 
   面白いところを見つけました。
   分水嶺と聞きもしやと思い立寄れば、
   まさにその通り。       
     
    
    大日岳の斜面に端を発する小さなせせらぎが
    この嶺で二つに分かれる。
    片や長良川となり太平洋へ
    片や庄川となり日本海へ    
    長良川の鮎と戯れるか?
    さっきのダムの水となり
    水力発電の力となるか?
   
    

   何をしてるかって?
   
   水一滴の運命を変えてやってんのよ。
   へへへっ。
   ちょっとお腹がへったので
   地元のおばちゃんが作った「朴葉ずし」を
   鮎の塩焼きとともにほうばる。
 

    やっと、着きました。
    水の都「郡上八幡」
    とにかく、街中何処へ行っても
    水がきれいです。
    地元の子供が川で泳ぐ。
    橋の欄干から子供が飛び込む。
    いたる所から水が湧き
    街中を用水路が流れ
    まさに水とともに生活がある。
    
   
 
   こんな用水路にも「アマゴ」が泳ぐ。
    郡上おどりは見たいけど
    夜になるし、いいかげん帰路につかなきゃ
    と郡上サイダーを飲む私なのでした。 
    あっ、
    飛騨で牛串食べるの忘れてた。


    
     今回のツーリングは振り返るとそこに水があるという感じでした。
     人間生きるのも水が必要。作物育てるのにも水が必要。
     料理をつくるのも当然、水が必要。
     すべては清澄な水なんだなと。
     そして、皆様に喜んでいただける料理、空間をつくるために
     今回の見聞もきっと役立つはずと自分に言い聞かせ(言い訳?)、
     さっき食べた漬物はおいしかったなぁなんて考えながら
     夕日を背に家路に着いたのでした。



21年8月                  
小田原産「舌平目」

50センチ級の活け物。
厚さも充分。
右下の「瀬付きの鯵」と比べても
その大きさがわかると思います。
                      

21年9月                  
岩手産天然ハタケシメジ

茸の季節到来!
今年はどれくらいていきょうできるだろうか?
                      

     21年9月                  
     奥多摩日原川
  
     今日は釣り
     ツーリングと間違えた奴もいたが、
     今回の目的は釣り
                     
  
  
  
  上がニジマス
  
  下がヤマメね

  イワナは
  プロフェッショナルなおじさんが釣ってました。
  いるんだね。こんなとこにも。   
     さあ、あとは焼いて食べるだけ

21年10月                  
金沢産「加賀蓮根」

加賀100万石で知られる加賀前田藩。
5代目当主から栽培され始めたとされる
歴史ある蓮根。

私もこの蓮根との付き合いも長く
15年くらいになるかな。
初めて食べたときの衝撃(ちょっとおおげさ?)を
覚えています。
通常の蓮根に比べ穴が小さく(肉厚ということ)
粘りがつよく風味もいい。

後ろの茸は山形から天然なめこ。
                      




これで仕入れたわけじゃあないよ
21年10月                  
ハンガリー産「マンガリッツア豚」入荷

「食べられる国宝」
マンガリッツアはハンガリー固有の希少な豚で
2004年にハンガリーの国家遺産に認定されました。
一般の豚に比べビタミン、ミネラルに富み
柔らかな肉繊維で上品なあじわい。
上質な霜降りのその脂は脂肪分の融点が低く
口どけもいい。  

21年11月                  
北海道産「蝦夷鹿」入荷

北海道は本州より早く10月25日に猟解禁。
写真の個体はよく26日に仕留められたもの。

かなり大きい個体で角も三段にもなっていたそうです。
大きいので長時間の熟成が必要。
ただいま熟成中。
 

     21年11月                  
     山梨「昇仙峡」
  
     11月初めの休日
     天気に誘われ、ちょいと行って来ました。
     紅葉は早いのか、遅いのか?
     よくわからない状態。
     日陰の場所は青いまますでに枯れているし。
                     
  

    明治頃までは水晶を採掘してたという
    昇仙峡。

    面白いもの見つけた。
    2億年前の唐松の化石。

    昇仙峡産のものかどうかはわかりませんが。
      


      上流部の仙ヶ滝。
      

      此処にいたるまで渓谷沿いに
      奇石を眺めながら
      歩いたのですが、
      結構時間かかりました。

      この上のロープウエイは断念。
      いまだに上ったことがない。

      ロープウエイのうえには何が
      あるの?
       

21年12月                 
青森産天然「フジツボ」入荷

天然ものは稀少。値段もちょっと高い
が今日は少しは安く買えた。

こう見えても、貝の仲間ではなく
エビ、カニ等の甲殻類の仲間。
食べると納得する味かな。
当店でも入荷は稀なので是非。(高いと買わないから)
 


      仙崎からは「ウチワエビ」
      あまり関東では馴染みがないでしょうが
      相模湾でもとれるんですよ。
      今日のは山口仙崎から
      活きたままで入荷。
      甘みのある美味しい海老。
  

21年12月                  
先日、南伊豆から野生のいのししが届きました。

今年は猟師さんも苦戦している様です。
いのししならなんでもいいというわけではないので
猟師さんがこれは!という個体を
罠で生け捕りをするのだから大変。
今回は3才位のオス。
ドングリ等の木の実を食べ、良質の脂を蓄えています。
血抜きもばっちり。
しばらく熟成させますのでお出しできるのは
15日位〜かな。熟成状態を見てからね。